ドイツ在住者がベルリンの3大クリスマスマーケットの様子と、年末年始の過ごし方をご紹介~シャルロッテンブルク・ポツダム・ジャンダルメン広場~

    世界中で有名なドイツのクリスマスマーケット!

    近年は日本の都市でも行われています。

    イギリスやフランスなど、他のヨーロッパ圏でもクリスマスマーケットは行われていますが、今回は本場ドイツ、さらにその中でも首都であり現代的な街、ベルリンのクリスマスマーケットがどのような様子なのかを紹介していきたいと思います。

    ドイツのクリスマスと年末年始の特徴

    はじめに、ドイツにおける「クリスマス」についてお話しします。

    ドイツに住んでみて驚いたことの一つが、この「クリスマス」の立ち位置が日本とは全く違うということです。

    ①クリスマス休暇がある!

    まず、「クリスマス休暇」についてです。

    日本でクリスマスの過ごし方といえば、家族でチキンとケーキを食べたり、恋人同士でイルミネーションを見に行ったり、または忘年会シーズンなので職場の飲み会をする方も多いと思います。

    もちろん、ドイツでも大切な人達と過ごす日であることは変わりません。

    しかし、クリスマスだからと言って仕事はお休みになりますか?

    日本では、平日である限りクリスマスでも出勤しますよね。むしろデパートや飲食店の勤務している方は、普通の日よりも大変なくらいです。

    ですが、ドイツはクリスマスの24、25、26日はほぼ全ての店や仕事がお休みです。学校もスーパーもデパートもZARAもユニクロもスターバックスもマクドナルドも図書館も全部お休みです!

    開いているのは、キリスト教とは関係のない、トルコなどの中東の方が運営している小さいコンビニのようなもの。

    または、観光客をターゲットにしたお土産屋さん。賑やかなベルリンもクリスマスは本当に静かです。

    もちろん、私の職場もお休みでした。

    ②年末年始よりクリスマスが最重要イベント?

    ドイツという国の働き方の特徴もあるとは思いますが、ドイツはキリスト圏なのでクリスマスをとても大切にしています。

    日本でもクリスマスのお祝いはしますが、メインは年末年始、お正月です。

    大晦日には家族で除夜の鐘を聞き、年明けには初詣に行ったり親戚で顔を合わせたりします。職場や学校の休暇は基本的に12月31日から1月3日頃までになりますね。

    日本でいうこの「お正月」がドイツでの「クリスマス」にあたるという感覚です。

    そのためドイツでは12月31日と1月1日は休みを設けずに営業日である場所は多いですし、ニューイヤーイベントなどもありますが年末年始のお祝いは特にしないことが殆どです。

    このクリスマス休暇を使い、大切な人とゆっくり過ごしたり家族や仲間とホームパーティーをするようです。

    また、私の周りのベルリナーはバケーションに行く人が多かったです。

    ベルリンのクリスマスマーケットに行ってみた!

    ではベルリンのクリスマスマーケットを見てみましょう。

    12月25日、ベルリン内の3箇所を回りました。

    実は、クリスマス当日がこんなに静かだと予想していなかった私は、アレクサンダープラッツ(旧東ベルリンの大きな駅)について唖然としてしまいました。

    どこもかしこも閉まっている!そして、ベルリナーはほとんどおらず、アジア人や中東系の人がポツポツといるくらいでした。

    ①古き良きヨーロッパ!
    シャルロッテンブルクのクリスマスマーケット

    まず、一つ目はシャルロッテンブルク宮殿で行われるマーケットに行ってきました。

    位置としては西ベルリン中心部にあたります。

    ちなみに今年は東西を隔てていたベルリンの壁崩壊から30年なのは有名です。

    日本でもニュースで放送されていたのではないでしょうか?

    ベルリンは第二次世界大戦で街が破壊されたこともあり、戦後に建てられた建物が多いのですが、西の方には近代以前に建てられた美しい建物が残っています。その一つがこのシャルロッテンブルク宮殿です。

    このお城の前でマーケットが開かれていました。

    門の中に入っていきます。お城をバックにクラシックを演奏。

    お城の色と演奏者の服の色合いがマッチしています。古き良きヨーロッパのイメージ。

    皆ぞろぞろと門の中に入っていきます。
    門の中にもマーケットが開かれています。

    マーケットでは、食べ物だけではなく、可愛らしい小物やツリーの飾りが売られています。

    もう一度門の外に出で軽く食事。
    ヴルスト(ソーセージ)はもちろん、ケーゼ(チーズ)バームクーヘン、ショコラーテ、ビール、魚の燻製などの食べ物が並んでいます。

    甘いものが苦手な私は寒空の下、ビールにソーセージ!

    昼の13時ごろで3度です!

    さすがに本当に寒かったので最後にグリューワインを飲みました。

    グリューワイン、美味しいです!

    かなり甘いのですが、シナモンを中心とした様々な香辛料の深い味わいのおかげで甘いものが苦手な私でも飲めました。

    そして、高い温度と高いアルコール度数で体がポカポカしてきます。

    シャルロッテンブルクのマーケットは、東ベルリンの雑多な感じとは違い、落ち着いていて品のある雰囲気でした。

    宮殿の前ということもあるかもしれませんが、派手なイルミネーションがなくシックな色合いです。

    また、出店の店員さんも試食をさせてくれたり日本語で挨拶してくれたり、オープンな雰囲気でした。

    3箇所回った中で最も落ち着いて回ることができました。

    ②オランダ風?
    ポツダムのマーケット

    二つ目は、ベルリンの隣町、ポツダムのクリスマスマーケットに行きました。

    ベルリンABエリア(中心地)からは離れているCエリアなのですが、普通の電車を使い45分程で到着します。

    ポツダムといえば、有名な「ポツダム宣言」「ポツダム会談」が行われた街です。

    そしてこのポツダムには、Hollaendische Viertel(ホルレンディッシェス・フィアテル)と呼ばれるオランダ地区があります。

    この地区で開かれるマーケットは、とってもオランダ的だという噂を聞き行ってきました。

    ポツダムのクリスマスマーケットは、このブランデンブルク門から始まります。

    ブランデンブルク門はベルリンにもありますが、実は建てられたのはこちらの方が先だそう。

    ただ、規模としてはベルリンの方が大きいです……不思議。

    門からツリーが見えて綺麗です。

    ベルリンのマーケットとは違い、ここは通りそのものがマーケットになっています。

    夕方になると人も増えてきます。

    確かに、オランダの木で作られた工芸品や、オランダの焼き物などの出店が多く、これはベルリンでは見られませんでした。

    そして、全てが可愛い!

    マーケットの通りを少し外れるとよくわかりますが、建物の感じがベルリンとは違います。

    こちらは少し低めの作りになっています。

    そして、ベルリンの中心部に比べて道が整備されていて歩きやすいです。

    後半には、大きな観覧車やツリーが。観覧車は回転の速度がやたらと速くて怖そうでした。

    暗くなってくるとライトアップが映えます。

    子供が遊べるようなアトラクションやゲームが臨時設営されていました。

    日本のたい焼きの出店を見つけました。

    シャルロッテンブルクの出店に比べて、多国籍で風変わりなものが多い印象を受けました。

    あれれ……。

    顔が少し違う。

    ポツダムのマーケットは、オランダの雑貨や食器に目を引かれました。

    値段もお手ごろだったので工芸品が好きな人にはたまらないと思います。

    そして、昼間は静かだった街が夜にかけてようやく活気付いていました!

    人も多く、ライトアップも美しく、これぞクリスマスという感じです。

    ベルリンからは少し離れていますが、オススメのマーケットです。

    ③ベルリン随一のクオリティー!
    ジャンダルメン広場のクリスマスマーケット

    ポツダムからベルリンに戻り、最後のマーケットです。

    この時点で19時半頃でした。

    ジャンダルメンマルクトのクリスマスマーケットはドイツ大聖堂とフランス大聖堂、コンサートハウスの美しい建物に囲まれたベルリンで一番ロマンチックなクリスマスマーケットです。

    そして、ここでは、音楽やダンスなどのコンサートが繰り広げられます。

    入場料に1ユーロかかります。また、入場する際に警察による身体検査と手荷物検査を受けます。

    2016年、このマーケットにトラックが突っ込み死者が出るというテロが起きていますので、注意をしているのかもしれませんね。

    (フランス大聖堂)

    検査を無事にパスし、中に入ります。人が多くてなかなか前に進めませんでした。

    ドイツ大聖堂の前で野外パフォーマンスが繰り広げられています。

    さすが音楽が有名なベルリン。クリスマスソングに合わせたダンスなどはとても楽しかったです。

    長身の天使がいました。

    そして、最後にしっかりお肉を食べました。

    真ん中にある平たいお肉は「レバーケーゼ」というソーセージの一種です。

    柔らかい豚肉のミートローフのようなものです。レバーという名前ですが、現在レバーは使われておりません。

    昔は使われていたようです。

    このマーケットはテントが設営されているためテントの中で座って食べることができました。

    これはありがたかったです。

    ジャンダルメン広場のクリスマスマーケットは、ベルリンで一番の規模というだけあって、人が多く歩くのも困難でした。

    また、大聖堂に囲まれているため会場自体の迫力もありました。大人向けのマーケットというイメージです。

    入場料をしっかり取っている分全体のクオリティは高いと思います。

    この入場料は慈善事業団体やパフォーマンスにあてられるそうです。

    もう少し早く行けば前の方で座って野外パフォーマンスを楽しめます。

    出店以外にも、マーケット内にレストランもあったので、そこで食事をしている人も多く見受けられました。

    ただ、他の2箇所のマーケットと比べ出店の金額が全体的に1ユーロから2ユーロほど高い印象を受けました。

    それでもこのロケーションなら申し分ないと思いますし、何よりこういう場所で食べるもの、飲むものは本当に美味しいです!

    ベルリンでクリスマスを過ごしてみて

    今回、生まれて初めてドイツ・ベルリンでのクリスマスを過ごしました。

    正直一番驚いたのはドイツのクリスマス休暇でした。「師走」という言葉があるくらい日本のこの時期は本当に仕事が忙しいですよね……。

    日本でもコンビエンスストアが24時間営業しないなどというニュースを目にしますが、個人的にはどんどんそのようにしていけば良いなと思います。

    「働き方改革」もそうですし全体的に休暇を増やして、ゆっくりすることも今の日本には必要……とドイツのクリスマスを過ごして感じました。

    クリスマス当日は本当にどこもかしこも休みで日中は静かです。

    夜になるとマーケットに人がやってきますが、やはりアジア人や中東、他のヨーロッパ圏の観光客らしき人が多い印象を受けました。

    生粋のベルリナーは家でホームパーティーなどをしているのでしょう。

    今回はベルリンエリア、3箇所のマーケットを回りましたがそれぞれの特徴やコンセプトを感じられたのは面白かったです。

    移動も楽なので何箇所も回れます。

    ドレスデンやフランクフルトなどはもっと古都としてのドイツ感が満載なのだと思いますが、ベルリンの個性的で多国籍な感じも面白いです。

    また、ただでさえ美味しいビールやグリューワイン、ソーセージを野外で食べるともう絶品です。

    世界一のクリスマスマーケット。

    ドイツに旅行をされる方は、是非このクリスマスマーケットの時期に合わせてみるのも良いのではないでしょうか!

    クリスマスマーケットで飲みたいおすすめのドリンク↓

    ドイツのクリスマスマーケットで飲みたいオススメのドリンク5選



       

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