先日、筆者の友人からこんな声が寄せられました。
「スペインやイタリア観光では曜日によって無料になる美術館が多かったのに、ドイツではほとんど見かけなかった」
確かに、周辺の国に比べるとドイツでは曜日によって入場料を無料にする、というところは少ない印象があります。
しかし!
そんなドイツで、普段では考えられないほどお得に美術館を巡ることが可能な裏ワザがあるのです。
「ナイトミュージアム」とは
現在、ドイツの各都市でそれぞれ年に1度のペースで開催されているナイトミュージアムというイベントがあります。
発祥の地は芸術とアートの街ベルリン。
1997年に第一回が開催されて人気を博し、一気にドイツ全土に広まりました。
年々、参加する美術館・博物館の数も増えています。
どんなチケット?
「夜の美術館」という名前の通り、通常は開館していない夜の時間帯に開催されます。
1枚のチケットで夕方の18時から夜中の2時まで、参加している施設に何箇所でも入り放題、しかも多くの街では公共交通機関も乗り放題の大盤振る舞いなのです。
お子様連れにオススメの使い方
大きな街では、動物園や水族館も、このナイトミュージアムに参加しています。
普段は見られないナイトサファリ体験ができたり、家族で訪れるのには最適ですね。
また、乗り放題となる交通機関で、レトロな車両を復活させている街もあります。
普段はなかなかお目にかかれない電車で移動するだけでも、子供には嬉しい体験となるでしょう。
カップルにオススメの使い方
ナイトミュージアム当日は、美術館のロビーでシャンパンが振る舞われたり、ライブ演奏が行われたりと特別イベントも盛りだくさんです。
どこで何時にどんなイベントがあるのか、事前にホームページやチケットについてくる冊子などで確認しておくと良いでしょう。
テラスや屋上のある施設ではダンスパーティーが行われたり、近年人気を博しているプロジェクターマッピングの上映をするところもあります。
美術館でグラスを交わしながら作品の感想などを語り合う、特別おしゃれな夜を過ごせます。
1人旅でももちろんオススメ
ナイトミュージアムのチケットは開催地ごとにルールや料金が異なりますが、たいてい15ユーロ前後の料金ですので、2ヶ所ほどまわれば元がとれてしまいます。
中には8時間でどれだけ多くの施設をまわれるかチャレンジする人もいます。
節約旅やバックパッカーには、うってつけのイベントと言えるでしょう。
また、滞在日数が少ない場合でも、ナイトミュージアム当日の昼間に観光地巡りやおみやげの購入を済ませてしまえば、この日は丸2日分楽しめます。
開催日はいつ?
都市によって異なりますので「nacht der museen」(ドイツ語でナイトミュージアム)と都市の名前で検索してみましょう。
2020年の主要都市の開催日は以下の通りです。チケットは当日各施設で購入できます。
4月25日 フランクフルト
5月18日 ワイマール
6月27日 ブレーメン
7月4日 ドレスデン
8月29日 ベルリン
10月19日 ミュンヘン
10月31日 ハンブルク
11月2日 ケルン
まとめ
いかがでしたか?
日本からの旅行者にはまだあまり知られていないお得なアートイベント。ぜひ参加してみてください。
尚、夜中まで参加する場合、美術館には多くの人が残っていると思いますが、ホテルまでの帰り道などはくれぐれも気をつけてくださいね。