南米アルゼンチンの世界自然遺産といえば、真っ先に思い浮かべるのは「イグアス国立公園」?
それとも南部パタゴニア地方の豪快な氷河が魅力「ロス・グラシアレス国立公園」?いずれも太鼓判の世界遺産ですね。
でも、スケールの大きいアルゼンチンには、知られざる世界自然遺産がまだあります。
今回は、日本でほとんど知られていない、まさに穴場ともいえる「イシワラスト州立公園」と「タランパジャ国立公園」をご紹介します。
【サン・フアン州】“地球最古の恐竜が眠る”イシワラスト州立公園
まず登場するのは「イシワラスト州立公園(Parque Provincial Ischigualasto)」。
アルゼンチンワインの産地として有名なメンドーサから北へ約500キロ。
ここでは、今から2億3千万年前の三畳紀に属する7つの地層がむきだしの状態でみることができます。
そしてなんと“世界最古の恐竜”フレングエリサウルスの化石も発掘されています。
世界自然遺産に登録されたのは、このあとご紹介するタランパジャ国立公園と同じく2000年。
整備された見学ルートや充実した博物館は、近年、国内外からの観光客を魅了しています。
公園内は完全ガイドツアーです。周遊ルートは約40キロ、車で約3時間。見学するのは5つのユニークな景観スポット。
それらは、
①VALLE PINTADO(色づく谷)
②CANCHA DE BOCHAS(球の競技場)
③EL SUBMARINO(潜水艦)
④MUSEO DE SITIO DR.WILLIAM SILL(ウィリアム・シル博士の博物館)
⑤EL HONGO(きのこ)。
印象的な景観は、なんといっても“奇岩”の数々でしょう。
さらに、ゴロゴロと地面に転がる謎の球体・・・どこまでも続く月面のような風景から“月の谷”とも呼ばれています。
▶イシワラスト州立公園公式サイト:
http://www.ischigualasto.gob.ar/en/(英語)
【リオハ州】赤い砂岩の岩壁に圧倒されるタランパジャ国立公園
次に登場するのは、タランパジャ国立公園です(Parque Nacional Tarampaya)。
イシワラスト州立公園のすぐお隣ですが、州は変わってリオハ州。
そして景観も大きく変わります。グレーが大地を占めるイシワラストから一転、タランパジャでは赤い砂岩の色鮮やかな風景が広がります。
注目は高さ120メートルにおよぶ岩壁。これが何キロも続く様子は圧巻です。
岩壁は、まるでパイプの断面のごとくえぐられ、塔のように見えることから“カテドラル”と呼ばれています。
“カテドラル”は、タランパジャのスケールが感じられるおすすめ写真スポットですね。
さらにタランパジャでは、太古の岩絵も見られますよ。
公園内は、4駆の専用車による3時間のツアーがあり、途中、グアナコなど野性動物に出会うチャンスもあります。
▶タランパジャ国立公園公式サイト:
https://www.talampaya.com/(西語)
イシワラスト州立公園とタランパジャ国立公園 おするめベストシーズンとアクセス
このあたりは砂漠気候。特徴として夏は酷暑、冬は極寒といえます。
よってベストシーズンは4~5月、さらに9~11月です。
また、両公園へのアクセスの拠点となる町はサン・フアン州都サン・フアン。首都ブエノスアイレスからは国内線があります。サン・フアンからツアーも出ていますよ。
おわりに
アルゼンチンの知られざる2つの世界自然遺産はいかがでしたでしょうか。南米の大自然ファンには是非おすすめですね。