スイス第2の都市ジュネーブ。
スイス最西端にあり、フランスと国境を接する町です。
中世の面影が残る旧市街や、レマン湖畔の遊歩道は、古き良きヨーロッパの雰囲気にあふれています。
同時に、国際連合や赤十字など数多くの国際機関の本部が置かれ、国際的な都市の様相も持ち合わせています。
スイスを旅行する多くの観光客は、登山やハイキングをメインの目的としていますので、ジュネーブは通過点となることが多いようです。
しかし、上述したようにジュネーブも魅力に溢れる町です。
そこで、少ない滞在時間でもジュネーブを満喫するために、
元海外旅行添乗員で在ジュネーブ歴約3年の筆者が1日でジュネーブを味わい尽くすための観光プランを考えてみました。
➊国際連合ヨーロッパ本部
200以上もの国際機関がひしめくジュネーブ。
その中心となっているのが、国際連合ヨーロッパ本部 Palais des Nations(パレ・デ・ナッシオン)です。
世界最大の国際会議場として、重要な国際会議が開かれています。
会議のない時間は見学ツアーで内部を見学することができます。
所要時間は約1時間。
ツアーでは、テレビのニュースに映るあの有名な会議室や議事堂を見ることができます。
普段は足を踏み入れることのできない、格式高い国際連合本部に入れること自体、素晴らしい経験ですね。
見学ツアー実施時間
10:30/12:00/14:30/16:00
休業日:土曜日、日曜日
見学ツアーの受付は、ツアー開始時間の30分前から。
人気の観光スポットなので、30分前には到着しているようにしましょう。
持ち物
入場する際に、身分証明の提示が必要となります。パスポートを忘れずに持参しましょう。
見学ツアーの費用は、12スイスフランです。
国際連合ヨーロッパ本部の前に立つ、壊れた椅子のオブジェもジュネーブを象徴するランドマークのひとつです。
壊れた椅子の脚に、地雷反対の想いが込められている作品です。
見逃さないようにしましょう。
詳細
所在地:Palais des Nations, 1211 Genève
アクセス:
ジュネーブ公共交通機関TPGバス8、28、F、V番 Appia アッピア下車。
5、11番 Nations ナッシオン下車。
ホームページ:
https://www.unog.ch/80256EE600581D0E/%28httpPages%29/5ADC7FB14E2750BD80256EF7005848A2?OpenDocument#
➋レマン湖畔を散歩
ジュネーブといえばレマン湖。
オーストリアの王妃エリザベートや、オードリーヘップバーン、チャーリー・チャップリンを魅力した美しい湖です。
ジュネーブに来たらどんなに時間がなくても、レマン湖畔だけはぜひ訪れて欲しい場所です。
国際連合ヨーロッパ本部の隣には、レマン湖を見渡せる美しい公園があります。
レマン湖を眺めながらゆっくりするのに最適な、心地の良い場所です。
国際連合見学のあとにぜひ立ち寄ってみてください。
公園を抜けてそのままレマン湖畔沿いを散歩して行くと、高級ホテルの立ち並ぶエリアに出ます。
湖畔には広い遊歩道が整備され、晴れている日には、対岸に雪を抱いたモンブランの姿を臨むこともできる絶景スポットです。
➌レマン湖クルーズ?!渡り船に乗ろう
次に、レマン湖を渡り、旧市街があるジュネーブの左岸地区に移動します。
レマン湖にかかるモンブラン橋を徒歩で渡るのも良いのですが、おすすめの移動方法は渡し船です。
国連本部のある右岸から左岸に移動するため、レマン湖の上を渡し船が走っています。
地元の方は通学や通勤にもジュネーブの公共交通機関は、1時間乗り放題のチケットが3スイスフラン。
つまり、3スイスフランでレマン湖のプチクルーズを楽しむことができるのです!
乗り場は、ジュネーブを代表する高級ホテル、ホテル・ケンピンスキーの前にあります。
待っていると黄色い小さな船がやってきます。
大噴水のそばも通るので迫力満点です。
ぜひこの渡し船でレマン湖を渡ってみてください。
渡し船のホームページ
https://www.mouettesgenevoises.ch/pw/wp-content/uploads/2018/01/Horaires.pdf
➍ジュネーブ随一の観光名所・英国庭園
渡し船は対岸のEaux-vives オーヴィヴ地区に到着します。
湖沿いを歩いて、英国庭園まで行ってみましょう。
英国庭園はジュネーブを代表する観光スポットです。
「これぞジュネーブ」という写真がたくさん撮れます。
まずは、有名な花時計。
花時計は、6500株の本物の季節の花で作られており、直径約5メートルの大作です。
そして、大噴水とレマン湖。
ジュネーブと言えばコレ!というシンボルです。
美しい記念写真をたくさん撮ってくださいね。
➎歴史豊かな旧市街を散策
英国庭園の散策が終わったら、中世の雰囲気が残る旧市街へ行ってみましょう。
小高い丘の上に建つサンピエール大聖堂を頂きに、急な坂道に古い家々が並ぶジュネーブの旧市街。
坂が急で歩くのに少し骨が折れますが、古き良きヨーロッパの雰囲気をそこかしこに感じることができます。
オシャレなお店も多く、歩いているだけで楽しいエリアです。
▶旧市街の見所
1⃣サンピエール大聖堂
4世紀、キリスト教の解禁とともに布教が始まり、教会が建ちました。
1116年から1232年に建て替えられ、現在の大聖堂の姿になったと言います。
1536年から30年近くもの間、カルヴァンが説教を行ったことでも知られており、カルヴァンが使用した椅子が飾られています。
尖塔を登るとジュネーブ市街を一望することができます。
古来よりジュネーブ市民の信仰の柱となる大聖堂です。
▶旧市街の見所
2⃣ブール・ド・フール広場
旧市街の中心となる広場です。
趣のある背の低い建物が並び、広場の中心には花で飾られた美しい噴水があります。
▶旧市街の見所
3⃣武器倉
15世紀に穀物倉として建てられ、1720年には武器倉となりました。
17~18世紀のジュネーブ砲兵隊の大砲5問が飾られています。
▶旧市街の見所
3⃣ギネスに登録された世界一長い木製ベンチ
武器倉の目の前にある市庁舎の裏に、小さな公園があります。
この公園は高台になっており、ジュネーブ市街を見下ろすことができるビューポイント。
しかし、この公園で必見なのは、景色ではなくギネスに登録されている前長1013mの世界一長い木製ベンチ!
ぜひこのベンチに座ってジュネーブの町を眺めてみてください。
▶旧市街の見所
4⃣タヴェル館
1300年代の建物で、ジュネーブ旧市街に現存する最古の建物のひとつ。
現在は博物館となっています。
▶旧市街の見所
5⃣バスティオン公園とルター像
バスティオン公園は、ジュネーブの旧市街のほど近く、
ヌーヴ広場に面した公園です。
園内には、1559年に宗教改革家カルヴァンによって設立されたジュネーブ大学や、宗教改革記念碑があります。
まっすぐに並ぶマロニエの並木道が美しい公園です。
夕食はスイス名物フォンデュを
スイスに来たら絶対にはずせない名物料理、チーズフォンデュ。
ここ、ジュネーブでも様々なレストランで味わうことができます。
でもせっかくなら名店と呼ばれるところで食べてみたいですよね。
▶Les Armures レ・ザルミュール
おすすめは、旧市街の武器庫の隣にあるレストラン、Les Armures レ・ザルミュール。
ジュネーブで最も古いレストランのひとつで、クリントン大統領が立ち寄ったことでも有名です。
鎧や絵画が飾ってあり雰囲気のある内装。
ヨーロッパで食事をしている!という気分が高まります。
チーズフォンデュの他にも、巨大なチーズを熱し、溶けたチーズをジャガイモにかけて食べる名物料理ラクレットも楽しむことができます。
ジュネーブに来たらぜひこちらで食事を楽しんでください!
店舗情報
所在地: 1, rue Puits-Saint-Pierre, 1204 Geneve
電話番号: +41 22 310 91 72
ホームページ: href=”http://www.hotel-les-armures.ch
” target=”_blank”http://www.hotel-les-armures.ch
最後に
近代的な国際都市の顔、中世の香りの残る旧市街。
そしてスイスらしい美しい自然あふれる湖と公園、スイスに来たらぜひ食べたいチーズフォンデュ…と1日でジュネーブを味わい尽くせるコースです。
スイス旅行の「通過点」となってしまい、印象に残りにくいジュネーブですが、
上述したようにたくさんの魅力がある町です。
少ない時間をフル活用してジュネーブを楽しんでください。
参考にしていただけると嬉しいです!