メキシコ料理の代表格といえば「タコス」です。
メキシコに詳しくない人も知っているメキシコ料理ですが、その種類まで熟知している人は少ないのではないでしょうか。
実際、日本でおなじみのトルティーヤの皮を揚げて、ひき肉などを巻いたタコスは、メキシコのものではなくアメリカ由来ものです。
ここでは、メキシコの本当のタコス、その中でもぜひ食べてほしい5つを紹介します。
1.王道の人気タコス「Taco de pastor」
街中で見かけるタコスメニューの中でも王道が「Taco de pastor」です。
牛肉を何層にも重ねて串に刺し、それを縦向きにおいたまま、側面から順に焼いていきます。
日本ではアラブ料理のケバブが同じような焼き方で有名です。
焼いた肉をそのままそぎ落としてタコスに乗せて食べるメニューは、タコス料理の中でも定番です。
お好みで生の玉ねぎやパクチーを乗せ、サルサソースをかけます。
2.トウモロコシの風味が苦手という人にオススメ「Gringa」
次に紹介するのが写真上の段右から二番目の「Gringa(グリンガ)」です。
Gringaは、小麦粉を使った皮のタコスです。
本来タコスの皮はトウモロコシの粉でできていますが、グリンは、小麦粉の皮なのでトウモロコシのような独特の風味はありません。
しかし、この風味が苦手という人はグリンガがオススメです。
中に挟む具は通常のタコスと同じで、一般的なタコス屋でも「Harina(アリーナ)」が欲しいと言えば出してくれることが多いです。
3.ちょっと変わったタコスの食べ方「Chilapuiles」
タコス料理と言えば、何かを挟むというイメージがあるかもしれませんが、「Chilaquiles(チラキレス)」は煮込まれたタコス料理です。
乾燥したタコスをサルサベルデ(青トマトや唐辛子で作ったスープ)の中に入れて煮込みます。
煮込まれたタコスは柔らかくなり、辛みのあるスープと混じって独特の味わいを出します。
作ったタコスを長持ちさせるために乾燥させる昔の人の知恵によって生まれた料理であり、マヤ・アステカ時代からの文化を感じることができる料理です。
4.マヤ時代から続くタコスの食べ方「sopa de torutilla」
チラキレスと同じように乾燥させたタコス(トルティージャ)を使った料理が「Sopa de torutilla」です。
ソパ・デ・アステカとも呼ばれている料理で、乾燥させたトルティージャを細切りにして、トマトベースのスープに入れます。
基本的にサルサは入らないので、子供でも飲むことができます。
スープには、アクセントを楽しむチチャロン(豚の皮を揚げたもの)やアボカドなどを入れて食感の変化を楽しみます。
チラキレスに比べると辛くなく、パクチーの味もないので、食べやすいメキシコ料理です。
Vipsなどメキシコで定番のファミリーレストランやフードコートには必ずと言ってよいほどおいてあるので、手軽に食べられるのもうれしいところです。
5.焼くだけじゃない揚げたものもある「Flautas」
最後に紹介するタコスは「Flautas」です。
です。
Flautas(フラウタス)はタコスの皮を大きく作り、その皮でひき肉などを巻いて、揚げたもので、揚げギョウザの棒状のものといえば、日本人には分かりやすいかもしれません。
そのまま食べても美味しいですし、クリームをぬって食べても美味しいです。
お店によっては、揚げたものを日本でから提供する場所もあります。
地域色が強く、地方都市に行くと食べ方や料理方法が同じ名前でも大きく違うことも多いです。
まとめ
ここまでメキシコのタコスについて紹介しました。
日本で販売されているタコスとメキシコのタコスは大きく違います。
メキシコの人も「アメリカで売られているタコスはメキシコのタコスとは違う」という人も多くいます。
マヤ文明では、「人はトウモロコシから生まれた」と言われるぐらいトウモロコシを大切にしています。
そんなトウモロコシから作られたタコスにはメキシコの歴史や人々の知恵が含まれています。
そんなメキシコ人の心をいろいろなタコスを食べながら感じてほしいと思います。