カーニバルというとベネチアが有名ですが、ドイツにもカーニバルをお祝いする風習があります。
とても地域性の高いお祭りなので、各都市によって趣向はさまざまです。
今回は日本から直行便が出ているデュッセルドルフでのカーニバルの様子をお届けします。
目次
1.カーニバル概要
2.カーニバルの最後を彩るパレード
3.パレードからその年のトレンドを読み解く
4.子供も大人も嬉しい!配られたプレゼントは思い出に残るお土産に
まとめ
1.カーニバル概要
もともとは収穫祭に端を発するお祭りです。
毎年11月11日の11時11分に始まります。
人だかりのできた市庁舎前の広場では、盛大にカーニバルの始まりが宣言されます。
そこからなんと、翌年の2月末(年によっては3月初め)までずっとカーニバル期間が続くのです!
といは言え、さすがに常にどんちゃん騒ぎしているわけではなく、はじめの数日間と最後の数日間に大きなイベントは集約されています。
ベネチアのカーニバルでもマスクをつけた人々が練り歩くパレードの様子を真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。
デュッセルドルフのカーニバルも、最後は盛大なパレードで締めくくられます。
2.カーニバルの最後を彩るパレード
「ROSEN MONTAG」バラの月曜日と呼ばれるその日、旧市街も新市街も歩行者天国となり、さまざまな団体が趣向を凝らした山車に乗り込んだり、馬に乗ったり、楽器を演奏したり、踊ったりしながら数キロメートルを練り歩きます。
沿道は仮装した老若男女で埋め尽くされます。
デュッセルドルフのパレードにおける合言葉は「HELAU!」です。
パレード参加者と観覧者は、「へーラウ!」の掛け声でお互いに挨拶します。
3.パレードからその年のトレンドを読み解く
毎年この日のために作られる山車は世相を反映していて、非常に面白いです。
その年のドイツ人たちの興味の対象がまるわかりなのです。
いくつか写真でご紹介します。
ブレグジット関連の山車はここ数年、人気です。
スコットランドがEU復帰を求めてイギリス連邦から離脱する様子が表現されています。
SNSとの関わり方に関してもドイツ人の強い関心がみられます。
モンスター化するフェイスブックに司法が追いつけない様子を表現しています。
活動家のグレタ・トゥンベリさんに関してはドイツのメディアも注目しています。
「地球温暖化に対処しろ!」と何もしない大人たちに激怒する様子を表現しています。
4.子供も大人も嬉しい!配られたプレゼントは思い出に残るお土産に
パレードの列からは「HELAU!」の声とともにたくさんのお菓子やおもちゃが沿道に投げ込まれます。
ドイツのお菓子と言えばはずせない、ハリボのグミはもちろん、リッターのチョコレート、カーニバルの柄でわざわざ作られたプレッツェルやウエハースなど、小分けお菓子が山程。
そのほかにデュッセルドルフのサッカーチームである「フォルトゥナ・デュッセルドルフ」の山車からは、なんと小さなサッカーボールが振る舞われることも!
恵まれない子供たちを支援している団体からはぬいぐるみ、携帯電話のキャリアからは画面保護シート、銀行からはミニ色鉛筆のセットなど、豪華なプレゼントも気前よく投げられるため、沿道の観客たちも夢中でキャッチしたり拾い集めます。
企業からはヘアトリートメントや香水など、新製品の試供品まで大盤振る舞い。
観客たちの持参したエコバッグはみるみるうちにいっぱいになります。
まとめ
いかがでしたか。
ちなみにROSENMONTAGは祝日ではないのですが、会社やお店によっては休みになります。観光の予定をたてる際には注意してください。
政治的なことからお菓子、グッズまでドイツの幅広いトレンドがつまったカーニバル、一度は訪れてみてくださいね。