アリゾナ州にあるフォート・ボウイー史跡は、開拓時代のアパッチ戦争(白人対アパッチ族の紛争)に深く関わる場所です。
現在は自然に囲まれたのどかな雰囲気ですが、園内には当時の生活の名残や資料が残されていて、間近に見て触れながら学ぶことができます。
今回は、アメリカの歴史を体験できるフォート・ボウイー史跡についてご紹介します。
目次
1.フォート・ボウイー史跡とは
2.ハイキング
3.史跡散策
4.基本情報
5.注意点
まとめ
1.フォート・ボウイー史跡とは
フォート・ボウイー史跡周辺はもともとアメリカの先住民族、アパッチ族の領土でした。
乾燥した厳しい気候の中で、貴重な泉があるこの地域は彼らにとって重要な場所でした。
しかし、19世紀半ばにアメリカ合衆国軍が進軍して砦が作られ、フォート・ボウイーという名前になりました。
その後、フォート・ボウイーはアパッチ族の指導者ジェロニモが捕らえられて紛争が終結するまで約25年間使われ、その址が現在史跡として保護されています。
2.ハイキング
フォート・ボウイーの敷地は草原と小さな山で構成されています。
中でできるアクティビティは主にハイキング。
入り口から最奥のビジターセンターまで、難易度の高いコースと簡単なコースの2種類しかありません。後者のコースは整備されていて歩きやすく、勾配がゆるいので初心者でも挑戦できます。
距離はどちらも往復約5キロメートル。
前述の泉や小川があるためか、フォート・ボウイーは周辺の荒野と比べて緑が豊かで、バードウォッチングもできます。
丘のような小さな山にあるビジターセンターは、フォート・ボウイー入り口からは1500m高い場所にあります。
疲れた体に風が心地よく、周囲の景色も見渡せるので良い休憩スポットになります。
3.史跡散策
ハイキングコース、特に初心者向けのコースでは歩きながら19世紀の建物跡を見学することができます。
まず最初に出てくるのが当時のお墓なのでびっくりするかもしれません。
それから小川を渡ってすぐのところに、アパッチ族の家屋跡と泉があります。
そこからは坂道になっていて、登っていくとアメリカ軍の砦の基礎の部分が残されています。
あまり日本ではなじみのないアドビ建築が興味深いです。
どの史跡にも説明が載った看板がすぐそばに立てられていて、学びながら見て回ることができます。
砦が作られた背景やアパッチ戦争の資料などはビジターセンターでも展示されています。
▶Fort Bowie National historic site
住所:3500 South Apache Pass Road, Bowie, AZ 85605
電話:+1(520)-847-2500
入場料:無料
開園時間:日の出から日没まで。年中無休。 ※ビジターセンターはクリスマス以外8時半~16時まで。
アクセス:最寄りの町ウィルコックス(Willcox)から車で186号線を南東へ3.2km
公式サイト: https://www.nps.gov/fobo/index.htm
4. 注意点
・おすすめの服装
日差しが日本と比べるととても強いので、長袖長ズボンがおすすめです。
サングラスや帽子も役に立ちます。道が舗装されていないので歩きやすい靴を。
・持ち物
乾燥するので飲料水はマストです。
日焼け止めはもちろん、保湿剤やリップクリームがあると便利です。
・トイレ
ビジターセンターと上級者コースにしかトイレがありません。
事前に済ませておくかビジターセンターで借りることをおすすめします。
まとめ
フォート・ボウイー史跡をご紹介しました。
マイナーな観光スポットですが、アメリカ軍の砦やアパッチ族の資料など実物を見て学びながらハイキングができるユニークなところです。
アメリカの歴史が好きな方に特におすすめしたい場所となっています。