ベルギーと言えば「チョコレートとビールの国」。
今や不動のイメージですね。実際にその豊富な種類と、期待を裏切らない品質の高さは誰もが納得でしょう。
ちなみに最も有名なベルギー人、そうアガサ・クリスティの推理小説に登場する名探偵エル・キュール・ポワロは美食家で大好物がホット・チョコレート。
母国の宣伝に一役買っていますね!
ほかにも、日本で大流行したベルギー・ワッフル。
実はフライドポテト(地元ではフリッツと呼ばれます)もベルギー発祥ってご存知でしたか。
ベルギー北部フランドル地方の“大学都市”ルーヴェン
さて、ベルギーはすでに日本人観光客にも大人気の国ですが、観光素材の質の高さは食に劣らず。
特に北部フランドル地方には13~14世紀に交易で栄えた都市が点在し、歴史的な建築物が多く残されています。
中でもブルージュは有名ですね。そこで今回は、穴場的な町をご紹介したいと思います。
それは首都ブリュッセルから東へ約30キロの町ルーヴェンです。
ここは1425年創立の北ヨーロッパ最古の大学があり、現在も3万人もの学生が学んでいます。
町の中心マルクト広場に繰り出せば、“ヨーロッパ1美しい”と言われる15世紀の荘厳な市庁舎に圧倒されます。
向かいには986年に起源をもつ聖ペテロ参事会教会があり、中の宗教博物館には15世紀フランドル派絵画の傑作が展示されていますのでお見逃しなく!
ベルギーの世界遺産“中世のミニチュア都市”ベギナージュ
そして何より必見は、世界遺産でもある「ベギナージュ」です。ベギナージュ・・・
それは“都市の中に築かれたもう一つの小さな街”。
周囲を壁に閉ざされ空間には、煉瓦と赤い屋根の建物が並び、その雰囲気はまさに中世そのもの。
奇跡的に破壊を逃れた「ベギナージュ」は『フランドル地方のベギン会修道院群』の名称でユネスコ世界遺産に登録されています。
中世を生きたベギンたちに思いを寄せベギナージュを歩く
時は13世紀の十字軍時代。夫は戦争へ行き、残された女性たちは生き残るため集団で自給自足の生活をはじめました。
彼女たちは収入を得て財産を保有。互助組織としてベギン会を運営していました。
よって信仰深かった彼女たちを修道女と呼ぶのは実はふさわしくありません。
こうして“ベギン”と呼ばれた女性たちの生活スタイルは一種の社会現象に発展し、今なお歴史として語り継がれています。
そのベギナージュをのんびり散策していると、今にもベギンがふと姿を現しそうな雰囲気です。
ルーヴェンへのアクセス
ルーヴェンへは、首都ブリュッセルのBruxelles-Midi駅から鉄道で約30分です。
おわりに
ベルギーの有名な観光地として、ブルージュやアントワープを観光する人は多いでしょう。
でも、もしブリュッセルへ来たなら、このルーヴェンの町は必ず訪れて頂きたい素敵な町です。
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